
2021年秋の紅葉を求めて
11月上旬、栃木県日光市に紅葉狩りライドしてきました。
ここしばらくはグループライドをすることが多かったのですが、久しぶりに単独で走ります。
写真を見ておわかりかもしれませんが、更新が滞っているうちにANCHOR RS8は様変わりしています。フレームパーツは軽量カーボン製に置き換わり、ホイールもミドルハイトのカーボンホイールになりました。コンポーネントも一部を除いてアルテグラ以上にパワーアップしています。
ルート・経路・その他
概要
- 距離:116km
- 獲得標高:2813m (トンネル考慮されておらず高く見積もられた)
GarminEdge530Jによる実測値
- 距離:116km
- 獲得標高:2228m
- 最高高度:1,737m
- タイム:6:23:18
- 経過時間:10:23:29
経路
- スタート:日光市大谷川河川敷駐車場
- 日光駅~いろは坂~中禅寺湖入り口
- 中禅寺湖~千手ヶ浜~光徳牧場
- 光徳牧場~山王林道~山王峠
- 山王峠~川俣温泉
- 川俣温泉~川俣温泉川治線~栗山日光線~大笹牧場
- 大笹牧場~栗山今市線
- ゴール:日光市大谷川河川敷駐車場
日光駅スタートで女峰山・男体山の周りをグルっと一周するグランドルート。
秋の日光といえば、いろは坂から中禅寺湖が渋滞でごった返す紅葉の名所なイメージですが、朝8時台までならば混まないということを経験上知っていました。
また戦場ヶ原より先、山王峠から日光駅に至る復路はオンシーズンにも関わらず交通量が少なく、混雑を回避して美味しいところだけを拾っていけます。
写真撮影にこだわったため走破にかなり時間がかかりましたが、あまり道草を食わなければより早く帰れますし、大笹牧場から霜降高原を経由するルートも選択肢に入れられると思います。
今回は車で日光駅までトランポしてスタートしました。単独ライドは久しぶりです。
服装・その他備考
服装
- ネックゲイター+春夏ジャージ+アームカバー
- 春夏グローブ
- ウィンドブレーカー
- インナーダウンベスト
旅の記録
大谷川河川敷駐車場に駐車して、日光駅よりスタート

朝5時半に車で出発。高速に乗って日光に来ました。早い時間帯ならばオンシーズンでも渋滞を回避できます。現地には約7時に到着。
駅周辺のコンビニではサドルバッグやポケットに入るだけの補給食を購入して詰め込みます。ここを逃すとコンビニは殆どありません。執筆時、中禅寺湖には簡易的なコンビニが一軒あるだけでそれ以外はありません。以降ですと奥日光に行くまでコンビニがありません。観光地なので料理店や売店はありますが十分注意しましょう。
さらに言えば山王峠以降は更に補給地点が無くなり、日光駅近くまでコンビニは一軒もありません。甘く見ていると復路で行き倒れて凍死しかねないので注意しましょう。
日光駅の裏に無人の無料駐車場があります。早い時間帯ならば駐める場所は困りません。一般観光客は中禅寺湖まで車で登りますので、麓は意外と余裕があるのかもしれません。
理想は8時前出発でしたが、準備が遅れ朝8時ちょっと過ぎに出発です。
いろは坂はちょうど見頃

前日にいろは坂が見頃を迎えたとニュースでやっていただけのことはあって綺麗に色づいていました。時刻は9時過ぎで、丁度混み始める手前に滑り込めた気がします。時折観光バスも通りますが登り二車線で避けてくれますし、交通量も少ないのでストレスは感じません。

いろは坂は地図上の見え方から厳しい登りをイメージしがちですが、その実勾配は緩やかでかなり登りやすいです。途中の黒髭平展望台で立ち止まって景色を眺めましょう。

いろは坂と紅葉を見下ろせる貴重な場所です。早起きした甲斐がありました。

明智平から望む男体山。ロープウェイは休止中でした。
中禅寺湖の紅葉は見頃でした

早く到着した観光客たちが真っ赤に染まった紅葉の周りで記念撮影中、足早に記念撮影をして、観光エリアを北に抜けていきます。人が多い所にいても仕方がありません。オンシーズンでも人の居ない場所に行ったほうが楽しいです。


広葉樹の黄色の紅葉、華やかで素敵

中禅寺湖の北側にはこんなすてきな場所もありました。
大穴場、日光市道1002号線から千手ヶ浜へ

竜頭の滝と戦場ヶ原を結ぶ道路の間に、その入口はあります。
一見通行止めですが、自転車と徒歩、特別な許可を受けた車両のみが通ることを許されています。広く知られていないので、いつ来ても人はとても少ないです。
ここは日光市道1002号線。千手ヶ浜へ続くお気に入りの道です。

入り口入ってすぐ始まる神道路。
低公害バスが一時間に数本走るのみなので、路面はとても綺麗で走り心地が良いですし、視界は北欧を思わせる森の景色が一面に広がります。
少し進むと車のエンジン音すら届かない、深い深い静寂に包まれれます。ここすき。

中禅寺湖に流れていく清流は手つかずの美しさがあります。

どこか違う森の風景は、一面に広がるクマザサのお陰でしょうか。

この直線だけでもお気に入りですがまだまだ続きます

小田代ヶ原
ぶっちゃけ戦場ヶ原より美しい小田代ヶ原。奥には「貴婦人」と呼ばれる一本立ちの美しい白樺が佇んでいます。ここに入れるのは徒歩のみです。

弓張峠と呼ばれる小さな峠の頂上まで来てみると、景色が開けて雰囲気がガラッと変わります。

登りきったところで開けるこの景色が好き過ぎる。

美しい黄色に紅葉する針葉樹。カラマツと呼びます。

育苗が簡単で成長が早く、木材や電柱の材料として植林が進んだ木でもあるそうです。

深い深い山奥にいる実感を得ながら、静かな林道をゆっくりサイクリングします。

傍らには穏やかに流れる小川。

カラマツの道


終点、中禅寺湖のほとり、千手ヶ浜です。

オンシーズンでも一般観光客は来ることが殆どない、とっておきのスポットです

中禅寺湖の砂浜はまるで静かな海辺のように砂浜が広がってます。
穏やかな波の音が心地よい。副交感神経系に良い。

最高すぎ。好きすぎて何度も訪れています。
このエリアは気温が低く、タイミングが悪いことに太陽が雲に隠れて風が吹く。。。10℃とちょっとこたえましたが、ダウンベストとウィンドブレーカーを着込んで昼食。麓で買ったパンやらお菓子やら食べながら景色を存分に楽しみました。
補給したのにじっとしてたせいで体が冷えてしまった。。。名残惜しくも来た道を戻って千手ヶ浜を後にします。今度はクリンソウの咲く頃に来たいです。
寒さに若干のヤバみを感じながら光徳牧場まで

更に北上し観光客で賑わう戦場ヶ原を完全にスルー。
奥日光へ続く道から脇にそれて光徳牧場にきました。

Garminの気温計が7℃を指してる。。。さぶい・・・。
でもアイスクリーム食べるのやめらんねぇんだけど。
山王峠初トライ

ゲートを通過して林道奥鬼怒線に入ります。ここからは未体験ゾーンです。
山王峠を超えて川俣温泉までを目指します。

約3kmですが平均勾配は7.2%と高く、勾配がキツイ区間とゆるい区間があります。
TTするつもりはサラサラ無いので一定のパワーで進みました。

一車線ですが予想外に路面もよく、交通量も少なめ。先程の ここは日光市道1002号線のような美しい林道でした。

登りきったところに眺望は広がりませんが、少し進むと景色が開けます。

標高約1700m。気温は5℃。すごいとこまで来てしまいました。
千手ヶ浜でゆっくりしすぎて時間に余裕が無くなり、ここで引き返していろは坂を下るルートに切り替えようかと悩みましたが、思い切って前進することにしました。
山王峠~川俣温泉は紅葉の最盛期だった

日光エリアの紅葉情報は事前にチェックしていましたが、山王峠以降はノータッチでした。
中禅寺湖周辺は霜が降りたのか枯れて見頃を過ぎたものもありましたが、川俣温泉川はまさに最盛期を迎えたところのようでした。何たる行幸。

ブナがこれでもかというぐらい美しい黄色に染まって輝いてます。
陽の光が遮られて寒いですが、車も少なく非常に静かで楽しい。



紅葉堪能したなぁ・・・。
ここまでは良かったのですが、絶景に足を取られ過ぎたり、新しいサドルやステム周りのトラブルで対応を余儀なくされ、川俣温泉にたどり着く頃には日没前の帰還が困難になっていました。
川俣温泉~日光霧降高原 大笹牧場

川俣温泉の入り口まで来ました。
奥鬼怒へと続くこの鬼怒川は素晴らしい状態の紅葉が広がっています。
丁度この写真の画角外には、間欠泉もありました。自分が観察してたときは時折プシュッっとなる程度でしたが、運がよいと良いものが見れるかもしれません。
川俣温泉地を後に、川俣温泉川治線を東に下っていきます。
左右には最盛期の紅葉がどこまでも広がっていて素晴らしいのですが、日が山の陰に隠れてしまい撮影も鑑賞にも適さない時間帯になっていました。
いよいよ焦ってペースをあげますが、前述のトラブルで股間がめちゃくちゃ痛くなっててペース維持が難しい。サドル角度を適宜調整しつつ、写真を撮ることは諦めてとにかく下ります。
栗山日光線との分岐点に来ました。
日没時刻を過ぎてあたりは夕焼けから夜の空気になってます。
このまま下って鬼怒川温泉方面から日光を目指すルートのほうが安全そうですが、遠回りですし、コースの内容も不明です。
覚悟を決めて栗山日光線を登って 大笹牧場 から日光を目指します。

登りきった場所にある大笹牧場につく頃には17時頃。街灯一つなく真っ暗。

あ、お馬さんだー。お馬さーん。(楓鈴の目にはぼんやりシルエットしか見えない)

興味をもって近づいてきてくれた。いつか日中に遊びに来るね。
暗さのイメージはこの写真が近いです。CATEYEのVOLT800を装備していたので安全に走れましたが、800ルーメンより暗いライトだったらダウンヒルで事故りそうな気がします。こんな時期、こんなところで落車して動けなくなったら間違いなく凍死です。
街灯のないエリアを走るは必ず800ルーメン以上のライトを装備した方が良い。

現実に目を向け(一寸先は闇)大笹牧場から日光方面、暗黒&激寒のダウンヒルを終え人工物のある場所まで帰ってこれました。
リムブレーキ式カーボンホイールなのでリム面が心配でしたが、寒すぎて十分に放熱されていて全く問題ありませんでした。制動力も問題なし。

ここからまだ7~9km程ありましたが、数十キロぶりに見つけたコンビニに吸われ、おやつを買ってゆるゆる駐車場まで戻りました。無事帰ってこれて良かった!
おわりに

今回は新しいフレームパーツや、カーボンホイールを装備して初めての本格走行も兼ねていた。その件についてはおいおい話すとして、良いフィードバックが得られました。
秋の日光は寒暖差が激しく、日中は気温が低くても日差しがあれば心地よいですが、曇ったり風が吹くと結構寒い。もちろん標高が上がったり、谷間に入ると急激に寒さを感じられました。日没後は急激に気温が下がっていきます。
今回はヘッドチューブ+春夏ジャージ+アームカバー+ウィンドブレーカー+インナーベストで走りきりましたが、上は長袖ジャージ、下はレックカバー装備あたりが最適だったと思われます。
車載なら衣類をまるごと持っていって現地で服装を決めれば良いですが、輪行だと服装の決定が難しいところです。大事を取って冬装備を選ぶのは簡単ですが、日中の日差しで暑さにやられ、激しい汗冷えに襲われるリスクがあるので、慎重に選びましょう。