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Fulcrum Racing 7(2014)のハブ分解
前回の続き
⇒【ロードバイク】フルクラム レーシング7のハブグリスアップ スプロケット取り外し編
さて、スプロケットを外してフリーボディが露出したフルクラムレーシング7。
本記事ではフリーボディ(ハブボディとも呼称)とシャフトの抜き出しをまとめていきます。
使用する工具類は前回の記事(上記)を参照してください。
Fulcrum Racing 7 2014 展開図
フルクラムの公式HPのテクニカルデータを参照に分解します。
以降、各部品は分かりやすくするため、こちらの展開図上のパーツ型番で呼称します。
取り外す手順としては上から順に
R4-011
RS-113
R4-002
RS-012
R4-005
R5-023
5-R1-015
3-R1-016
になります。
フリーボディ(ハブボディ)の取り外し
ハブを分解するにあたって取り外さなければならないのはフリーボディ(RS-113)とシャフト(R5-023)です。先ずはフリーボディから取り外します。
フリーボディの取り外しにあたってはフリーボディを固定するナット類(R4-011)を取り外します。
使用する工具は5mmヘックスレンチと17mmスパナです。
画像のようにヘックスレンチを差し込み、ヘックスレンチとスパナで力を入れてナットを緩めます。
初期状態ではグリスが塗っておらず、非情に硬いので注意してください。
フリーボディ(RS-113)を取り外しました
ナット類(R4-011)を取り外せばフリーボディは引っ張るだけで抜けます。
これがフルクラムレーシング7のフリーボディです。薄く「11 SPEED」と書いてありますね。
この内部には2つのシールドベアリングが内包されています。しかし抜き出しや取り付けには特殊な工具が必要になるため、内部の分解は行いません。
シャフト(R5-023)の抜き出し
シャフト(R5-023)を抜き出すためにはR4-011とR4-002、そしてRS-012とR4-005を取り外す必要があります。R4-011はフリーボディ抜き出しの際に取り外しているので、R4-002を取り外します。
R4-002はフリーボディ側に反対にあるナットです。
5mmヘックスレンチをフリーボディ側に差し込んだまま、17mmスパナをR4-002に固定し力を入れて緩めます。ここも初期状態ではグリスが塗っていないので非常に硬いです。自分の場合は力の入れやすいメガネレンチを使用して緩めました。
R4-002を取り外すとこんな感じ。次回のために先にデュラグリスを塗っときました。
この画像にあるボルトがねじ込んであるパーツがRS-012です。
ボルトを3mm(2.5mmだったかも)ヘックスレンチで抜き出し、くるくる回すと取り外すことが出来ます。
RS-012を取り外し、R4-005が露出
RS-012の下にはR4-005(ワッシャー)があります。この2つのパーツで玉アタリとシャフトの固定を担っているようです。
こちらは固定されていないので、くるくる回してRS-012と同様に取り外してください。
RS-012を取り外すとハブベアリングが露出します。
上記のパーツをすべて取り払ったら、シャフト(R5-023)の抜き出しが出来ます。
フリー側からシャフトを引っ張れば容易に抜き出すことが出来ますよ。
両面のハブベアリングが露出
シャフトを抜き出すと両側のハブベアリングが露出します。
素人が出来る分解は基本的にここまです。あとはベアリングのシールドを剥がしてグリスアップするのが限界です。前述のとおりベアリングの脱着は特殊な工具が必要になるので。
さて、フリーボディ側のハブを見てみると、以外にもグリスは残っていました。
しかし、やけに緩い。水っぽい感じです。恐らく機械的にグリスの構造が破壊されているものと思われます。
ラチェット音が爆音化した原因は、グリスの機械的破壊による性能の低下にあると判断しました。
ハブベアリングのシールドを剥がして点検してみる
そこら辺にある画鋲の針を使ってシールドベアリングのシールドを剥がしてみました。
中にはまだグリスが充分に充填してありました。
「グリス交換の必要はなさそうだ」と判断して元に戻しましたが、今思えばこのグリスも機械的に構造が破壊されている可能性があったので、グリスアップすればよかったなと思います。
分解した部品をまとめとく
左からフリーボディ、抜き出したシャフト、その他部品です。
フリーボディとシャフトには古いグリスがベッタリとくっついています。
失くしやすい部品はマグネットトレーに置く
取り外した細かい部品は是非マグネットトレーを使って一箇所にまとめておきましょう。
マグネットトレーは通常のトレーの下に強力なマグネットを取り付けた物で、細かい部品を磁力で保定して紛失を防ぎます。磁力のお陰で万一手足をぶつけてもパーツを失くすリスクが減りますし、このように一箇所にまとめ
ておけばずぼらな人間でも「あれ、あのパーツどこに行った?」というようなことが無くなります。
ロードバイクパーツの中には磁石で付かない部品も多いのですが、メンテナンスをする上でマグネットトレーはとても便利です。
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フリーボディの分解
ラチェット音を発生させるフリーボディのツメ(3-R1-016)を分解して取り外します。
ツメを固定するバネリング(5-R1-015)をフリーボディから手で取り外しつつ、平行してツメを一個ずつ取り外しましょう。難しい作業ではありません。
これで、フルクラムレーシング7のハブの分解は全て完了しました。
後は各パーツをパーツクリーナーで脱脂洗浄し、グリスアップしていきます。
グリスアップ・組み立て編へ続く
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