この記事は2015年9月17日に書かれたもので、内容が古い可能性がありますのでご注意ください。

【ロードバイク】「airbone スーパーミニポンプ 」レビュー

メンテナンス

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Canon EOS 50D SIGMA AF 17-70mm f/2.8-4 DC HSM OS macro

超コンパクト!「airbone」携帯ミニポンプ

初パンクの際、CO2インフレーターで失敗し、ボンベを使い果たしてしまった時、地獄の淵から救ってくれたのがこの「airbone スーパーミニポンプ」です。(下記リンク参照)
自分の知る限り、「airbone スーパーミニポンプ」は最もコンパクト・シンプル、かつ軽量な携行ポンプです。従来のフレームに取り付け型ポンプの外見上の問題を解決してくれた画期的なポンプでもあります。

今回はこの「airbone スーパーミニポンプ ZT-702」についてレビューします

公式スペック

アルミボディ
重さ59g
99×21×36mm
米式,仏式(付属アダプターで対応)
最大充填可能圧力:100psi(7bar)
付属品:ボトル台座取付用ブラケット

―トライスポーツ http://www.trisports.jp/?q=catalog/node/4089

CO2インフレーターとの組み合わせが最適

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airbone スーパーミニポンプに最大の魅力はなんといっても軽量・コンパクトですが、その分携行ポンプとしての性能は、従来のフレームポンプに劣ります。
フレームポンプの軽量・コンパクト性はポンプ性能・使い勝手とトレードオフの関係です
airbone スーパミニポンプ単体での運用はオススメできません。

ところで、現在ロードバイクにおけるパンク修理の際、主流となっているのはCO2インフレーターによる急速充填です。ボンベ一本を消費する代わりにほぼ一瞬で空気圧を一杯に出来るということは、時間・労力コストと天秤にかけても圧倒的に魅力が勝ります。

そんな便利なCO2インフレーターの大きな弱点は、手持ちのCO2ボンベを使い果たしたら空気を入れる手段が無くなってしまうことです。

そのCO2インフレーターの弱点を補填するという点で、軽量コンパクトなairbone スーパーミニポンプは非常に相性が良いわけです。「もし、CO2インフレーターのボンベを使い果たしても、airboneがあればなんとか出来る。」とい安心感は非常に大きい物があります。

外観と重量

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「THE シンプル」という言葉がぴったり。
円筒状のボディとバルブ口のみで収納しやすく、目立ちにくいです。
なおボディーカラーはブラック以外にも多種存在し、ビビットカラーもあります。

なお本製品は標準で米バルブ対応で、米→仏式バルブアダプタ(金色のパーツ)が付属します。ロードバイクに採用されている仏式バルブに空気を入れるにはこのアダプタをかませる必要があります。

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米→仏式アダプタを取り付けた状態で実測62g。
携行ポンプとしては非常に軽い。安価なフレーム取り付け型ポンプの1/2程度です。

1000円札でスケール比較

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大きさが分かりやすいように1000円札の上に乗っけてみました。
1000円札よりも小さいです

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空気を入れるためにポンプを延長するとこんな感じ。
これでやっと1000円札よりもちょっと横幅がはみ出る程度という具合にコンパクトさが伝わりましたか?

付属ブラケットでフレームに取付可能

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airbone スーパーミニポンプにはボトルホルダーに取り付け可能なブラケットが付属
します。
樹脂製で重量は16g(実測値)です。

これが中々機能的です。
画像を参照の通り、ブラケットはポンプバルブ口を覆っており、ダストシールと落下防止の役割を担ってます。また金色のパーツは米→仏バルブアダプターで、ブラケットにねじ込んで固定できるようになっています。

airboneスーパーミニポンプはその小ささ故にツールケースやサドルバッグに収納するのが最適だと思いますが、容量の問題などで収納が難しい場合、このようにフレームに取り付けることも出来ることも可能であることを頭に入れておいて損はないでしょう。

サドルバッグやツールケースに収納可能

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コンパクト故、サドルバッグやツールケースに収納余裕です。自分の場合はCO2インフレータ一式と「ORTLIEB サドルバッグマイクロ」及び「Wizard 防水ツールケース」に収納する形で運用しています。

【ロードバイク】「Wizard WZ TC-1021G」 ツールケース 徹底レビュー

Amazonでの価格(執筆時現在)

ボディカラー、あるいは販売元によって若干価格が異なりますが概ね2000円とちょっとで購入可です。


CO2インフレーターとセットで買うと総計3600円程度でしょう。

ポンピング能力検証!

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先にチューブ側のバルブにバルブアダプターを取り付け、その後にポンプを取り付ける。

さて、皆さんが一番気になるのは「このポンプ、本当に使えんの?」ということですね。
いくらポンプがコンパクト軽量で便利といっても、現場で走行可能な空気圧まで空気を入れられなければただの鉄くずになってしまいます。

ということで、airbone スーパーミニポンプの能力を検証してみることにしました。

以下の条件の元検証

ポンピングする人の基礎情報

性別:男性
身長体重:172cm・57kg
腕力:普通

ポンピング対象物

フロントタイヤ:700×23c
タイヤ:BRIDGESTONE エクステンザ RR2X
チューブ:Panaracer R’AIR

空気圧測定機器

フロアポンプ「TOPEAK JoeBlow Sport II」
【ロードバイク】おすすめフロアポンプ 「TOPEAK JoeBlow Sport II」 徹底レビュー

測定方法

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  1. チューブ内空気圧0berからスタート
  2. 室温26℃・湿度50%と快適な室内環境
  3. 15分間「airbone スーパーミニポンプ」を使用し全力ポンピング
  4. タイム計測はスマートフォンのストップウォッチアプリを使用
  5. ストップウォッチ計測と同時にポンピング開始
  6. 5分毎にフロアポンプを用いて空気圧測定

ポンピング開始~5分

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スマートフォンのストップウォッチアプリを利用して計測と同時にシュコシュコ空気を入れていきます。最初は抵抗が殆ど無いので片手で軽く高速ポンピングを繰り返します。

しだいに抵抗が強くなるので、両手を使いバルブを抑えながらポンピングします。

5分後のタイヤ空気圧

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約4ber(58psi)
この空気圧ではまだ自走は厳しいです。

5分~10分(ここからキツイ)

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タイヤ空気圧が高まり抵抗が大きくなりホイールを外して写真のようにバルブを片手で支えながら上半身の体重をかけてポンピングする方法に移ります。こうしないとかなりきついかと。

1分あたりのポンピング回数は抵抗でどんどん減っていきます。
シンプルさを追求しているので持ち手などはありません。手のひらには跡が付きます。
快適な室温環境下ですが汗が出てきました。

ポンピング開始から10分後のタイヤ空気圧

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約5ber(72psi)
なんと・・・5分あんなに頑張ったのにさっき計測してから1berしか上がらなかったのか・・・。
airboneを用いたポンピングは非常に腕力を要します。

初パンクでairboneをつかった時は5.5berで自走して帰宅しました。
【ロードバイク】初パンク経験、修理作業と失敗から学んだこと

10分~15分(とてもキツイ)

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なるべく上半身の体重をかけながらかつバルブに負荷がかからないよう手で抑えてポンピング。
一回一回の動作に大きな力が要り、まるで筋トレの領域です。額に汗が滲みます。

男性ならまぁなんとかなりますが、普通の女性にはかなりキツイ。

ポンピング開始から15分後のタイヤ空気圧

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約6ber(87psi)

検証結果:15分全力で頑張って6ber程度まで

15分全力ポンピングし続けることで、自走可能なレベル6berまで到達させることが出来ました。
ポンピング回数は数百回はいってるな。多分。

男性ならあと5分、気合を出せば7berまで行けると思います。
体重が重めで6berでは不安なら頑張ったほうがいいです。
しかし女性にはこれ以上はちょっと厳しいかな。少なくても休憩を挟む必要があります。

2015/12/15追記:ムキムキマッチョマンでない限り空気を入れすぎてしまうことは無い

小型携帯ポンプを初めて買う上で、不安に思うのは「エアメーターがない」こと。
空気が足らず再びパンクさせてしまったり、あるいは空気を入れすぎてバーストさせたりしないかと不安になるものです。そういう点でエアメーターの有無は初心者にとっては重要に思えるかもしれません。

しかしすくなくともairboneにおいて、空気を入れすぎてバーストさせてしまうことはありえません。
検証通り、本当に物凄い力が必要なのです。

めっちゃ腕力に自信ある人でない限り無理です。

なので、自分で可能な限り入れられる空気量がベストになります。
そういう点で、airboneにはエアメーターは不要といえましょう。

「airbone スーパーミニポンプの長所と短所」

長所

  • 最もコンパクトでサドルバッグやツールケースに収納可能
  • 軽量で特にCO2インフレーターの予備として相性が良い
  • 自走可能レベルまで空気を入れることが可能
  • 別売りの米→仏式延長ケーブルを用いればより楽に、安全にポンピングが出来る
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上記アダプタ兼延長チューブを用いればより安全に、楽にポンピングできます。
こいつを取り付けて、ポンプ本体のヘッドを地面に押し当て、全体重でポンピングするような方法です。

ポンプヘッド部が傷だらけになりますが、検証方法でとったポンピング方法よりは遥かに消費する労力が減るものと思われます。特に女性にオススメでしょう。

短所

  • わざわざ米→仏変換アダプタを噛ませ無くてはならない
  • コンパクトな分必要ポンピング回数は数百回に及び重労働になる
  • 全体重をかけるようなポンピングが難しいため、腕力を要する
  • サドルバッグ・ツールケース等に収納の場合、バルブアダプターの携行に一工夫必要

一番面倒なのは変換アダプタを噛ませないといけないことですかね。
直接仏式対応だったらバルブアダプターを携行する必要がなくなるのですが。。。しかし一方で、標準で米式対応だからこそ上記の延長変換アダプターが使用できるわけであって、ユーザビリティを考えた結果、米式という結論に至ったのかもしれません。

バルブアダプターは小袋に入れて携行するのが無くさないのでおすすめです。

総括

  1. CO2インフレーターメインで使うなら予備としてこれを購入するのが最もオススメ!
  2. しかしこれ一本でパンク対策とするにはコンパクトさ故に些か性能不足。
  3. あくまでCO2インフレータが使用できなくなった場合の非常用電源的なポジション。
楓鈴
この記事を書いた人

夜眠れず朝起きられない呪いを背負うサイクリストです🎐。
自然豊かで人が少ない、静かな所を走るのが好きです。
ANCHOR RS8 に乗ってます。EMU所属

他者との闘争心は人一倍ありませんが、自分への挑戦ということで時々頑張るためにヒルクライベントにも参加しています。
・2023年 富士ヒル 79分(ブロンズ)
・2024年 ハルヒル 52分

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