この記事は2015年9月3日に書かれたもので、内容が古い可能性がありますのでご注意ください。

【ロードバイク】「3M ダイノックフィルム」でチェーンステーガード自作

カーボン柄チェーンステーガードを低コストで自作

さて、「チェーンステーガード(チェーンステープロテクター)」、ご存じですか。
フレームのチェーンステーをチェーンのぶつかりから傷を防止するための透明フィルムです。
完成車にはほぼ100%付いていると思います。

このチェーンステーガード、物によっては付け方が雑だったり、保護するべきところが守れてなかったり、長期間の使用で傷だらけになったりで交換の必要を感じる方も多いはず。

市販のチェーンステーガードは物の割に妙に高価

しかしAmazonなので商品ラインナップを見てみると・・・高い高い。
たかが透明なフィルムで1000円以上します。正直買う気なくします。
Amazon 「チェーンステーガード」カテゴリー


一応安物も探せばありますが、なんか知らないメーカーのロゴが付いていたり、カラーセンスがアレだったりちょっと困りモノです。

大切なフレームを守るためのアイテムとはいえ、少しボッタクリ感を覚えませんか?
輸入品には輸送コストや関税、中間業者による価格の上乗せがあることを念頭に置いておきましょう。
なんでも「高価なら高品質」ではありません。

ならば、安価に強力なチェーンステーガードを自作しよう

そうです。市販品が嫌なら自作すればいいのです。
幸いにもチェーンステーガードは素人でも簡単に作れそうな形状です。
素材さえしっかりしていれば思い通りのチェーンステーガードが自作できちゃいます。

今回は実際に「3M ダイノックフィルム」を用いてチェーンステーガードを自作したため、その手法を紹介し、多くのローディのお役に立ちたいと思います。

3M ダイノックフィルムとは?

ざっくり要点、建造物、自動車など、様々な物を装飾するためのカッティングシートです。
詳しくは下記公式HPを参照していただいたほうがより良いと思いますが、耐候性やメンテナンス性に優れデザインも豊富で家屋や自動車のドレスアップにも使用される画期的なカッティングシートです。

特にポイントなのは糊面。不器用でも大丈夫な特殊構造!

EAタイプ粘着剤

3M™ ダイノック™ フィルムは粘着面に格子状のエア抜き溝を設けたEAタイプ粘着剤を採用しています。貼付基材とフィルムの間に入った気泡は溝に沿って排出されるので、広い面積や複雑な面への貼付けが素早く行えるようになり、仕上げの完成度がさらに高まりました。

引用元: https://www.3mcompany.jp/3M/ja_JP/architectural-design-jp/solutions/di-noc/


この糊面のEAタイプ粘着剤が非常に素人に優しいです。この粘着面、よくみると筋が入っており、エア抜き溝があります。通常のシール類と比較して気泡を含みにくく、押し出しやすいというわけです。

自分はかなり不器用な人間ですが、このエア抜き構造のお陰で空気を内包させること無く綺麗に貼れることが出来ました

バリエーションが豊富過ぎる

自転車装飾用ではなく、あらゆる建材や物ドレスアップに使用されるため、カラーバリエーションはかなり豊富です。こちらでは紹介しきれないので3Mのホームページを参照してください。

なお、自分はフルカーボンロードバイクに乗っていることもあり、「カーボン柄」を選択肢ました。
単色ビビッドカラーからカーボン、石目柄まで幅が広すぎます。
チェーンステーガードだけでなく、痛チャリやオリジナルチャリ作成にも最適です。

耐久性・耐候性・メンテナンス性も優れる

屋外の使用も想定しているため耐候性にも強く、水拭きや中性洗剤による拭き掃除も問題ありません。
もちろん水にも強いです。ロードバイクに必要な要素はすべて満たしていると言えるでしょう。

3M ダイノックフィルムの入手方法

自分が知るかぎり下記の3点です。
チェーンステーガードとして利用する限りであれば200×300mmもあれば5、6個作れます

  • 東急ハンズで横25cm固定、縦10cm単位で切り売りしてます!←これが一番オススメ
  • Amazonを使って購入(3Mダイノックフィルム以外は失敗の可能性を考慮してオススメしません)
  • 楽天ショップを利用して購入(下記におすすめショップ貼っときます)
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自作に必要なもの

1.3M ダイノックフィルム (今回はカーボン柄使用)

「3M ダイノックフィルム」のカーボン柄です。ちなみにカーボン柄にも何種類かバリエーションあります。
東急ハンズ新宿店のデザイン・アートコーナで切り売りしていました。10cm単位の切り売りをしていたので、多めに300mm×250mm購入しました。
これだけあればチェーンステーガードだけなら6~7個作れそうです。

IMG_6339

拡大するとこんな感じ。丁寧にカーボン柄らしく編み込み模様になっています。絶妙なテカリ具合が良い。

裏面はこんな感じ。

買い過ぎかもしれませんが、使いようによってはフレームとワイヤーがこすれる箇所のプロテクターや、ドレスアップにも使用できる汎用性があるので全然OK。

これでお値段544円(税込み)。安すぎぃ!

2.デザインナイフ(カッターで代用可能)

プラモデルやカッティングシートを取り扱う人は御用達のデザインナイフです。
通常のカッターと比べ切れ味が抜群で、鉛筆のように持てるので繊細な操作ができます。
替え刃もありますし、中々便利ですよ。

自分はOLFAの一番安い「デザイナーズナイフ」を使用していますが、一度これを使うと「カッターって糞だな」ってレベルになるので要注意です。

一応カッターでも代用可能ですが、高い商品でもないのでデザインナイフをオススメします。

3.チェーンステーガードの型紙(まぁなくてもセンスが有ればなんとかなる?)

自分で思い思いにチェーンステーガードを造形するのもいいですが、正直面倒なので型紙を使うことをオススメします。今回はこちら、貰い物のKMC社のチェーンガードを型紙に使用しました。

「なんでこれ使わないの?」って話ですが、レーシングブラックカラーのANCHOR RS8には青色は不釣り合いなので却下です。なんだよ「Easy life, Easy Ride!」って。そもそも俺KMCのチェーン使ってないわ。

4.ドライヤー

ダイノックシートにかぎらず、シールの類はドライヤーの熱により”軟化”します。
これによって曲面に対して非常に貼りやすくなり、気泡も含みにくくなるので絶対に用意してください。

5.その他:ボールペン・定規

縁取り、切り抜きのさい使用します。適当なもので結構。

作成手順

では用意したアイテムを使用して早速チェーンステープロテクターを作成してみましょう!

1.既存のチェーンステーガードを剥がし洗浄する

既存のチェーンステーガードを剥ぎ取り接着剤やホコリもまとめて綺麗にします。
画像手前側は割りと綺麗ですが、裏面にはチェーンによるスレキズが幾つもあり、今回はその部分もしっかりカバーします。

型紙を使い縁取りする

ボールペンでも何でも構いませんが、ダイノックシート裏面に型紙を固定し、縁取りを行います。
今回は赤ボールペンを使用しました。綺麗に縁取るため、細くて目立つペンを使用するのがコツですよ。

デザインナイフで切り取る

適当な厚紙の上で、デザインナイフを使って縁取りした部分を切り抜いていきます。
直線部分は定規を使って固定してやると良いです。曲面は己のセンスを信じましょう

型紙がなく、自分流のチェーンステーガードを自作する際に気をつけることは、「角を作らないこと」です。
画像チェーンステーを見れば分かりますが直角な部分は角が切られて丸まっています。
一般にシールの類は直角の部分は経年劣化と共に剥がれやすくなるためです。
直角の分粘着面が不足して腐食に負けちゃうのですね。

切り抜いたチェーンステーガードはデザインナイフで角を排除して形を整えてください。

ドライヤーで熱し、”軟化”させて貼り付ける。

剥離紙を剥がす前に、事前に大体こんな感じに貼るかなぁ~と目星をつけてそれを記憶します。
そしたらいよいよ貼り付けです。

ところで、チェーンステーは曲面です。フレームによっては湾曲が激しい場合もあります。そのため、そのまま貼り付けようとしてもフィルムが硬く上手く貼れずに失敗する恐れがあります。

そこで必要なのがドライヤー。
ドライヤーといえばシール剥がしに使う方が有名ですが、貼り付ける時もとても有効に働きます。ドライヤーの熱をしばらく当てると、ダイノックシートは軟化し、フニャフニャになります。こうすることにより、曲面に対して柔軟になるためかなり貼りやすくなります。

コツとしてはダイノックシートだけでなく、貼り付けるフレーム部分もある程度温めておくと良いです。冷めてしまうとまた硬化してしまうので、時間が勝負です。

クールに、そしてスピーディーを心がけましょう。

貼り付け完了

正面。「RS8」のロゴを隠さずチェーンステーを守るぎりぎりのラインを攻めた。

斜め上。気泡が入っている様子は無く、カーボン柄はフレームの施された塗装にも見える。

光のあたり具合でカーボン柄が浮き出る。ぱっと見チェーンステーガードに見えない。

チェーンステー裏側。ドライヤーによる熱処理により、とても綺麗に貼れた。

バッグサイドから。不器用だけど完璧に貼れた。最高である。

まとめ

意外と簡単に出来る自作チェーンステーガード

正直自分でもびっくりするくらい綺麗に貼れちゃいました。
やはりダイノックシートの糊面の空気溝構造の恩恵が大きいですね。
素材が良いため、まったく自作らしさを感じることが出来ません(うぬぼれ)
チェーンステーをしっかりガードできる上、カーボン柄でカッコ良さもアップです。

RS8のカラーデザインを壊さないず素晴らしい施行が出来ました。
カーボン柄は恐らくどんなカラーリングのフレームにも合うと思いますしオススメです。


もちろんカーボン柄以外にも多色バリエーションがありますので、ご自分の好みを探してみてください。奇抜なカラーのチェーンステーガードはそれはそれで話題のタネになりそうです、。

自作にかかった費用

  • ダイノックフィルム: ¥544
  • デザインカッター: 自前
  • ドライヤー: 自前
  • 型紙のチェーンステープロテクター: 貰い物

合計 ¥544

安い。安すぎる。
しかもダイノックフィルムは多めに買ったのでチェーンステーガードはあと5,6個は作れます。
これはもう市販の商品を買う必要なんてゼロですね。


チェーンステーガードは自作が非常に簡単なので、是非オススメします。
雨の日にでもチャレンジしてみてください!

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楓鈴
この記事を書いた人

夜眠れず朝起きられない呪いを背負うサイクリストです🎐。
自然豊かで人が少ない、静かな所を走るのが好きです。
ANCHOR RS8 に乗ってます。EMU所属

他者との闘争心は人一倍ありませんが、自分への挑戦ということで時々頑張るためにヒルクライベントにも参加しています。
・2023年 富士ヒル 79分(ブロンズ)
・2024年 ハルヒル 52分

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