Canon EOS 50D SIGMA AF 17-70mm f/2.8-4 DC HSM OS macro
“フレームから発生する異音”問題の解決に取り掛かる
前回のライドで発生を確認したANCHOR RS8の”フレームからの異音”問題。
精神衛生上解決しないことはサイクリングに集中できないので、早速原因の特定に乗り出してみました。
【ロードバイク】ANCHOR RS8でヒルクライム練習ルート探索ライド37km
道具を用意する
- 各種アーレンキー
- 各種レンチ
- モンキーレンチ
- デュラエースグリス
基本的な工具を用意。グリス切れによる異音もありえるので安定のデュラグリスも。
結論から言うと、使用したのはアーレンキーとデュラグリスだけでした
異音の発生源の特定作業
1.前提を整理する
- 納車して20日程度の新車
- 非BB30
- ロードバイクの組み立ては自転車屋さん=プロ
- 走行中雨に降られた経験はない
- ハンドルを操作する時、砂っぽいザラザラ、ゴリゴリ感は感じない
- 増し締めが必要な箇所はひと通り増し締め済み
- チェーン周りはきちんと整備してある
2.異音が発生しやすい箇所を並べてみる
- ヘッドパーツ
- ステム
- STIレバーとハンドルの接合部
- シートクランプ
- シートポスト
- BB
- クランクとBBの間
- フロントディレイラー
- リアディレイラー
3.異音が発生する状況と発生しない状況から判断する
前回のライドでは過去の経験からサドル周りから発生してるのではないかという考えでしたが、手当たり次第に修理をするよりも、改めて異音が発生するor発生しない状況を並べていき、精査していくことで当たりをつけていくことが原因究明の早道と考え直しました。
異音が発生する状況and発生しない状況
【異音が発生する状況】
- 乗車して、ペダルを漕いでいる時
- 平地、特に坂道でのダンシングの際車体を左側に傾けた時
- ハンドルを左右にきったとき
【異音が発生しない状況】
- 自転車に乗車せず、ペダルを回している時
- ハンドルから手を離した状況で走行をしている時
4.異音が発生する状況と前提から推察する
- 前提として、納車して20日程度の新車であることから、各部部品の劣化は無い
- ハンドルとSTIレバー部は増し締めしていて異音発生原因にはなりにくい
- ペダルを回す際、サドルに荷重状況では音は発生しない=BBの中に異物が入っている可能性は低い
- 荷重がかかってない時はチェーン周りから音は発生しない=チェーン周りに原因は無い
- サドルに荷重がかかっている状況では音がなる時がある=サドル周りに原因が存在する可能性がある
- 坂道でのダンシング時に異音が発生する=ハンドルに荷重がかかっている状況で異音がする=ハンドル周りに異音の原因が存在する可能性がある
- ハンドルから手を離した状況で走行時、サドルに大きな荷重が掛かっているのにもかかわらず異音無し=異音の原因はサドル周りよりハンドル周りにある可能性が高い
- ハンドルを左右にきると異音がする=ハンドル周りに異音の原因があることを補強
5.推察を元に原因箇所にアタリをつけてみる
【可能性が高い】
- ヘッドパーツ
- ステム
【可能性がある】
- STIレバーとハンドルの接合部
- シートクランプ
- シートポスト
【可能性は低い】
- BB
- クランクとBBの間
- フロントディレイラー
- リアディレイラー
以上の推察から異音の原因として最も疑い深いのはハンドル周りと判断し、点検してみました。
原因特定?:ヘッドパーツが緩んでいた
Canon EOS 50D SIGMA AF 17-70mm f/2.8-4 DC HSM OS macro
予想は的中。一番上のコラムスペーサーを弄ってみると、左右に動きました。同様にステム下のコラムスペーサーが同じように左右に動きました。本来はガッチリ固定されているところです。つまりヘッドパーツを固定するボルトがガバガバに緩んでいたのです。
ヘッドパーツが緩んでいるということはつまり、フォーク部分にガタが出ているということです。ダンシング時やハンドルを左右に切った時に音が出る理由もこれで説明できます。
メンテナンス作業
ステムを緩め、ヘッドパーツを増し締め
ヘッドパーツの増し締めをするためにステムの固定ボルトをゆるめます。
ヘッドパーツ固定ボルトを締め直します。ハンドルの固定力にも関係するので、締付けトルクに悩みます。強く締め付け過ぎると玉当たりの問題もありますが、万が一の落車の際にフレームにダメージが伝わってしまいます。落車時にはハンドルが地面に激突し大きな衝撃が発生するため、出来れば衝撃でハンドルがズレるくらいのトルク調整が理想的です。
増し締めが終わり、ハンドルの向きがズレていないか確認してから、ステム固定ボルトを締めて終了です。
念のためサドル周りもメンテナンス
サドルを取り外しました。小さなゴミも取り払います。
シートポスト及びシートチューブ内側には赤色の繊維質のグリスが使われていました。おそらくT
acx(タックス) CARBON ASSEMBLY COMPOUNDだと思われます。
シートクランプの固定ボルトは砂利のような粒子がこびりついていたので、紙ウエスにパーツクリーナーを吹きかけ掃除しました。
綺麗にしたボルトにはデュラグリスをほんの少し指にとって塗りつけます。
シートクランプを取り外し、むき出しのカーボンにデュラグリスを薄く塗りました。
タックスのカーボンアセンブリコンパウンドが使用されているので、本来はそれを綺麗に拭き取ってからグリスなどを塗るのですが、コンパウンドによる恩恵を拭ってしまうのが気になり、そのままデュラグリスを上塗りしました。
最後にシートチューブ内側にもデュラグリスを塗り、サドル一式を組み付け作業終了です。
他、各部ボルトの増し締め
かれこれ300km以上納車してから走行しているので、他にもネジの緩みがないか全般的にチェックし軽い増し締めを行いました。
異音問題は解消されました!!
全てのメンテナンスを終えた後試走しましたが、様々な条件でのテストでも異音はなりませんでした。やはり大きな原因はヘッドパーツの緩みによるフォークのガタつきだったようです。サドル周りのメンテナンスも行い、気がかりを全て排除したので、今後集中してライド出来そうです。
それにしても、異音の原因がしっかり掴めて適切な対処ができてよかったです。普通異音問題はあれこれやっても解消しないものですから・・・。
今後はよりこまめな点検を欠かさないように気をつけます。
追記:2015/02/25
後日のライドで再び異音が再発してしまいました。失敗です。
【ロードバイク】ANCHOR RS8で荒川CR~彩湖3周 87km
追記:2015/03/03
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