Canon EOS 50D SIGMA AF 17-70mm f/2.8-4 DC HSM OS macro
先日のSTIレバー破損に伴い、現在RS8はオーバホールを行っています。
新しいSTIの取り付け、各コンポの洗浄・グリスアップ、アウターケーブル及びシフトワイヤーの新調など。記事にまとめることはしませんが、他にもフォークを取り外し、ベアリング回りの洗浄も行いました。
今回記事にするのはチェーンのオーバーホールです。
オーバーホールというと大げさですが、普段のチェーンクリーナーによる洗浄ではなく、
チェーン切り→ボトルに入れて洗浄→芯まで及んでる頑固な汚れを落とすつもりで行いました。
自分も含め、普段からチェーンの洗浄は定期的に行っている方にとって費用対効果は低いですが
積極的にチェーンの洗浄を行わない人には是非オススメしたいですね。
⇒【ロードバイク】PARKTOOL チェーンギャング CG-2.2 (CM-5.2) チェーンクリーナーの使い方
11s対応チェーン切り工具「PWT チェーンカッター CT-03R」
今回のようなチェーンの洗浄に伴う取り外しや交換のためにチェーン切り工具を前もって調達していました。
購入したチェーン切りは「PWT CT-03R」です。
本製品は11s対応でのチェーンカッターで、コネクティングピンの取り外しと挿入が可能です。
例に漏れずOEM品で、KMCのチェーン切り などと同等と思われます。
シマノの純正チェーン切り工具が4,000円近くする中、こちらは1,600円程で購入できるので非常にお得です。もちろん性能・精度にも問題を感じませんでした。
チェーン切り工具はよく精度云々の話しが持ち上がりますが、使用頻度の少ない工具はしっかりと役目を果たせる能力があれば安いもので十分よいかと思います。
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メンテナンス作業工程
- チェーンをキーパーで固定する
- チェーンを切る
- チェーンを取り外す
- チェーンをボトルに入れて脱脂・洗浄
- チェーンをジップロックに入れてオイル漬け
- メンテナンス終了
作業の様子
1.チェーンをキーパーで固定する
フロントギアをインナーに、リアギアをトップにしてチェーンに掛かるテンションを最低にします。
その上でコネクティングピンのコマを探して、切断部分を決定します。
2015/12/20追記:再利用する場合、コネクティングピン部分を切断部分にしては行けない模様。
PWTのチェーンカッターに付属の「チェーンキーパー」で写真のようにチェーンを引っ張って固定します。こうすることによってチェーンを切断した後もチェーンが反動で暴れること無く安全ですし、作業そのものも楽になります。
チェーンキーパーは太めで頑丈な針金でも代用できそうです。
2.チェーンを切る
チェーン切り工具(PWT CT-03R)を切断部分にセット。
ハンドルをくるくる回してコネクティングピンを外に押し出してチェーンを切断します。
”チェーン切り”と言いますが、実際にチェーンを切るのではなく接続部を解除するという表現が適切ですね。
コネクティングピンの押し出しには少し力が必要ですが女性でも余裕です。
3.チェーンを取り外す
押し出したコネクティングピンは再利用不可能なので処分します。
チェーンを駆動系から取り外します。勿論オイルまみれなのでウエスやグローブをしてやらないと手が真っ黒になりますよ~。
切断したチェーンを再利用するにはコネクティングピンを購入する必要があります。
105 「CN-HG600-11」を含めたシマノ製11速チェーンには下記コネクティングピンが対応します。
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4.チェーンをボトルに入れて脱脂・洗浄
洗浄用に用意したボトルにチェーンと洗浄溶剤を入れて漬け置きしたりシェイクします。
自分はわざわざこのためにポリボトル500ml購入して利用しましたが、使い捨て感覚で一般的な500mlペットボトルを使った方が経済的で良いと思います。
チェーンディグリーザーは普段から使ってる「AZ クイックゾル Blcc-005」を利用しました。
せっかくボトルに密閉して洗浄できるのでより強力な洗浄剤を使ってもいいかもしれませんね。
1時間ほどディグリーザーに浸け置きして、シェイクして汚れをチェーンから落とします。
例のごとくチェーンが真っ黒になるので、都度ディグリーザーを交換して綺麗になるまで繰り返しましょう。
自分は以下のように処理しました
- 洗浄液で1時間漬け置き
- シェイクして洗浄
- ディグリーザー交換して再度シェイク洗浄
- ディグリーザーを捨て水で濯ぎ
- 仕上げに少量のディグリーザーで洗浄の後乾燥させる
⇒【ロードバイク】AZ クイックゾル Blcc-005 徹底レビュー
5.チェーンをジップロックに入れてオイル漬け
ピンの奥深い汚れが落とせたなと思ったらチェーンをボトルから取り出し乾燥させます。
表面には頑固な汚れが依然として残ってるかもしれませんが、シマノのチェーンは表面にコーティング加工を施している(CN-HG600-11の場合はシルテック)ので金属ブラシのようなものでこすり落とすようなことは控えましょう。これが落ちると性能そのものの劣化発生や錆びやすくなると推測されます。
乾燥させたチェーンは以下の手順で処理します。
- ジップロックなど密封ビニル袋にチェーンを入れる
- 袋の中に適量好みのオイルを入れる
- 袋の中の空気を全て抜いて真空状態にする
- チェーン全体にオイルを浸透させる
6.メンテナンス終了
自分の場合は洗浄作用が見込めるAZの水置換オイルを適当に散布しました。
ジップロックを畳んでチェーンも綺麗に整形すれば新品のパッケージのようですね。
この後そのままチェーンを駆動系に取り付けるのもOKですが、自分の場合はこのオイルで更に汚れを落としたいと思っており、浸透させたオイルは取り付け時に落としてしまいます。
ロードバイクのオーバーホールが終わるまでチェーンはこの状態で保存します。
チェーンを溶剤漬けにすることで芯まで洗浄できる
1年に一回とか、2500km走行につき一回オーバーホールするといいかも
以上がチェーンのオーバーホールです。ロードバイクをオーバーホールするにあたってはチェーンはかなり邪魔になるので、取り外しついでに行うと良いんじゃないかなぁと思います。
ディグリーザーは揮発しますが、ボトルで密閉するので経済的に使用できます。
洗浄力が強力なものを利用するのがいいのかと思います。
定期的にチェーンを綺麗にしている人にとっては目覚ましい効果は出ないかもしれませんが、パーツクリーナーやチェーンクリーナーで行う簡易洗浄と異なりチェーンのコマの奥深くまでディグリーザーを長時間浸透させることができるのが利点です。
チェーンを出来るだけ長く使いたいと思う人はチェーンの寿命5000kmですから、半分の2500kmに一回行っとくと良いと思っています。
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